SNSとWebサイト

最近、ネットニュースで故人のサイトやブログがたびたび特集されています。

一例をあげると、糖尿病で足を切断した男性が運営していた『落下星の部屋』というサイト。このサイトは2000年代に公開され、管理人の想いが語り継がれるかのように今もなお存在し続けています。

一読して感じるのは、生身の人間がそこに存在していたリアルさです。サイトは見にくいし、内容は感動的でも綺麗でもありませんが、それでも人を惹きつける魅力があります。
ただ彼の日常を垂れ流すだけで人が集まる。それは何故でしょうか?
それは、脚色せず着飾らず気張らず、ただただリアルを書いているからだと私は思います。

以前にもSNSの弊害について語っていますが(隣の義足は青く見える)、現代のSNSは自己顕示欲の塊です。そしてSNSは泡みたいなもので、誰かの発言・投稿が出ては消え、出ては消え・・・それを繰り返します。”感情のごみ箱”の如く、よっぽどのインパクトがある投稿でないと記憶に残りません。

人間関係もSNS内で繋がってしまえば終わりで、どこかに所属する煩わしさはなく、好きなタイミングで好きなことを呟ける開放感があります。この簡便さから、今後もSNSは形や規模を変えつつも発展しつづけるでしょう。

一方でサイトというものは、自由度はあるものの手軽さや流動性は全くありません。管理人が自ら舵を取り、思考の柱・芯を持ち、自分の発言に責任をもって発信していきます。
このようなサイトは2000年代初頭でピークを迎えて、今は衰退して少数派になり、やがて消えゆくものとなる可能性が非常に高いです。『落下星の部屋』が支持されるように、今後サイトは貴重な存在になると思います。

また、SNSの発展により危惧されるのは、綺麗な一面だけが切り取られてしまうことです。
SNSは綺麗な部分ばかりを載せていて、障害者のリアルや本音、暗くてジメっとした一面はあまり発信されません。

でも皆さんが本当に知りたいのは、そういうアングラ的一面だったりすると思うんです。隠されれば隠されるほど、知りたいと思うのは人間の本能だからです。(映画『Freaks』について語るでも同じようなことを述べています。)

物事への反論や批判的内容・アンチテーゼは、SNSで書けばただの愚痴と捉われがちです。障害者の本音も、殆どがただのひとり言として流れて消えてしまいます。
なるべくならこのサイトで、自分の想いに自信をもって発信し続けていきます。
維持するのは大変ですが、続けていく先に価値が生まれると信じています。

以下、サイトのご紹介です。

■糖尿病と合併症の体験談を記すサイト:落下星の部屋
■故人のサイトに関する記事一覧:ネットで故人の声を聴け/東洋経済オンライン
■大腿義足ユーザーじゃみーさんのサイト:じゃみーの大腿義足情報
 義足歴も運営歴も長く、貴重なサイトです。

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